京都試作ネットの匠たち:
片岡伸次 (株式会社ナカモト)
現場で培った応用力を基に常に最善の試作方法を提案する
新たな技術を求めて溶接の世界に
前職はタイヤ製造機械を加工する工場で働いていました。そこでは図面の作成から加工・組み立て・据え付けまで行っていました。しかし、溶接だけはまったく行っておらず、次第に溶接業に興味を持つようになりました。そして2011年にナカモトに入社しました。現在は医療品などさまざまな業界向けに溶接加工を行っています。厚物から薄物まで幅広く対応しており、サイズも手のひらサイズから何メートルもある製品まで手掛けています。
常に最善の方法を模索する
仕事に取り組む上では、常に最善の方法を模索するように考えています。材質や用途などを度外視すれば工数の少ない曲げ加工が最も短納期で対応できますが、中には曲げ加工に向かない素材もあります。実際には用途・納期・材質のそれぞれを考慮し、最適な方法で加工しています。またお客様から頂くオーダーはいつも綿密だとは限りません。大まかな寸法しかなく、図面を理解するのにも一苦労です。入社したばかりの頃は、図面を完全に理解しないまま加工を進めてしまい、問題になったこともありました。現在では社内で相談したり、あるいは図面を提供してくださったお客様のところに直接お伺いして細かいご要望を確認するようにしています。
現場で培った応用力
自社工場内で溶接を行なう限りは、技術はすぐ身に付きます。しかし現場に行くと社内での経験は通用しません。社内では溶接の対象を加工しやすいように動かしたりすることができますが、現場で既に据え付けられているものを動かすことはできません。狭い配管の奥に入ったり、上向きや横向きの体勢で溶接することも多々あります。様々な現場での取付溶接経験のお陰で、現在ではどんな体勢でも溶接ができるようになりました。
自身の成長と今後の目標
入社したばかりの頃は機械がなんとなく動いているのは分かっていても、思い通りに動かすことはできませんでした。きちんと加工ができるようになったのは、やはり経験のお陰だと思います。今では機械の負荷調整などもすんなりできるようになりましたし、事前にお客様に確認すべき点は大体予測が付くようになりました。今後の目標は会社内ですべての加工、施工ができるようになることです。曲げ加工に関して言えば、現在社内ではアングル材の曲げ加工に対応した機械が導入されておらず、社外に委託していますが、ゆくゆくは、こうした困難な加工も社内で完結できるようになればと考えています。
設立 | 1953年 |
代表取締役 | 中本 幸志 |
所在地 | 〒607-8164 京都市山科区椥辻西潰13 |
TEL | 075-581-0678 |
FAX | 075-591-4440 |
認証取得 | 京都府知事 許可(般-24)第39540号 京都府知事登録(23A)第01059号 一般建築士事務所 |
事業内容 | ●総合建築設計施工 ●製缶 ●板金 |
WEBサイト | https://www.nakamoto-kyoto.co.jp/ |