京都試作ネットとの接点
村山
2013年秋に門川大作市長と東京で開かれていたセミナーでのスピーチ依頼を受け、市長・竹田代表・私が講演しました。その時にお会いしたのがきっかけです。
竹田
そのことをきっかけに村山社長と佐々木化学薬品の佐々木社長・JOHNANの山本社長とVegans cafeの焼肉丼をお食事することになり交友を深めていきましたね。
iPS細胞の研修プログラムを受けた印象
竹田
講座があるのを知り、経営者自らiPS細胞を知るのが一番刺激になる、と村山社長から教えていただき、京都試作ネットメンバー企業5社(高木金属・JOHNAN・佐々木化学薬品・名高精工所・クロスエフェクト)で受けました。私たちが思っている以上にiPS細胞の研究現場で京都試作ネットがお役に立てる技術があると実感しましたね。
村山
弊社のスローガンは「iPSで開く未来の健康社会」です。当然患者の皆さんをiPSの力で救いたいという思いでやっていますが、日本経済を救いたいという思いも込められています。「失われた20年」から現在に至るまで、預金は増えても貸出しが増えない状況が続いています。資金を動かす・投資する先を新しい分野で呼び起こす必要があると思います。iPS分野は山中教授がノーベル賞を取られたことに表れているように、数少ない有望な新規投資の分野だと考えています。できるだけ多くの企業がiPS分野に参入することで、日本経済が再び成長軌道に乗るという期待を持っています。この期待を実現するためにiPSの啓蒙活動に力を入れているのです。
たいていの中小企業はiPS細胞や再生医療には関係ないと思いがちですが、iPS細胞を培養するには関連機械のほか様々なものが必要です。それをまず中小企業の経営者に知って頂きたいですね。iPS細胞を培養する機会はあまりありませんが、実際に体験していただくことで「自分たちにもできる分野あるんだ」と感じてほしいと思っています。
おかげさまで、参加者は数多くなりましたが、もっと多くの経営者に参加してほしいのが正直なところです。
単価が高くなるのは、何か月もかかる研修を1日2日間で体験できるよう、特別な準備を行っているためです。中小企業やベンチャーは何度も研修に訪れるのはなかなか難しいので、京都府にお願いし「京都次世代ものづくり産業 雇用創出プロジェクト」という補助金を活用することで安価で研修を受けることができるようになりました。
経営者自らiPSのリテラシーを持たないと新規分野へ参入しようとしても絵に描いた餅になります。このような研修に参加することで会社としてiPS参入へのイメージを持つことができ、取り組みやすくなります。(平成28年度 iPS人材研修 参加者募集案内)