京都を試作の集積地にするために必要なことは
村山
京都が試作の集積地になるためには、地道な努力とともに大々的な仕掛けが必要となるでしょう。京都試作ネットは、試作依頼が来ないことには業務が始まらないので、「試作といえば京都試作ネット」というアクションに繋げるための知名度アップが重要です。私たちの事業が少しでも京都試作ネットの知名度アップに繋がればと思っています。全国的には京都にはまだ「ものづくり」のイメージはあまりないと思います。東京の大田区や東大阪のように京都もモノづくりをしていることが企業の頭に浮かぶようになれば良いですね。
竹田
京都は寺社仏閣・伝統工芸のイメージがまだ根強く、「ものづくり」と言うと驚かれることも多いです。先端技術をアピールしていくうえで「iPSを支えているのが京都試作ネット」だと言えるようになっていくべきです。
村山
そのための仕掛け作りは京都府にとっても歓迎すべきことで、「京都をiPSの都にしたい」という京都府の希望に合致すると考えています。「何でも試作する」というのではアピール力が弱いので「医療分野の試作は京都」という軸をまず作ってアピールしていくことが大事だと思います。
竹田
確かに私たちは、今後何かの分野に特化した試作をしていくべきでしょう。iPSポータル様と京都試作ネットとの連携などを通じて、新しい産業やニッチな業界での成功事例を示すことができればと思っています。京都は規模を追わないようなものづくり風土があるので、質で卓越性を出していきたいです。
村山
京都試作ネットの取り組みは非常にベンチャースピリットがあるので、ぜひ今後も頑張っていただきたいですね。
竹田
京都には行政・金融機関・大手企業など、全体を通じて「次の世代の産業を育てよう」という風土があります。京都ほど支援体制が整っているところは全国でも稀有です。しかもみなさん非常に熱意を持っています。応援して頂ける支援機関に応えていくのが京都試作ネットの使命だと思います。