「ものづくりがなくなるかもしれない、その危機感が広がって何かプラスの思考が生み出される、そんなきっかけにしたい」
今回の連携を語った京都試作ネットの佐々木代表。 熱い想いを共有する二つの組織が、連携協定を結びました!

一見ライバルにも見える両者が結ばれた背景には、「日本のものづくりの灯を消さない」という共通の危機感がありました。
京都を拠点に職人文化を試作支援へと昇華させてきた京都試作ネットの佐々木代表と、ものづくりの聖地・東京都大田区で現場力とデジタルを融合させ、上流工程を牽引するI-OTAの國廣代表。
今回生まれた熱き挑戦についてインタビューしました。
ものづくりの聖地・大田区の「繋ぐ力」をビジネスへ

I-OTA合同会社 代表
國廣 愛彦
國廣代表
「1970年代っていうのは、もう1万社近くの町工場が、大田区という小さいエリアの中にひしめき合っていた。工具が無かったら、ちょっとすぐ隣のおっちゃんところに行って借りて、というようなものづくりをしていたんです。」
と國廣代表は振り返ります。
「ものづくりの聖地」として知られる東京都大田区。昔は自然発生的に「自社でできないことは隣に聞いてみよう」、そんな「仲間まわし」の文化が根付いていました。しかし、時代の変化とともに工場数は3,000社ほどにまで減少。かつての密接な連携も、少しずつ希薄になりつつありました。
そんな大田区に、再び職人たちの情熱を再燃させたのが、2011年に発足した「下町ボブスレー」プロジェクト。冬季五輪という世界の舞台を目指し、1社では到底不可能な「ボブスレーの開発」に、地域の町工場が総力を挙げて挑みました。
國廣代表
「ボブスレーを作った時は、自分たちが何を作っているかというのを理解した形で図面を見ている。モチベーションが上がってきていて。そういった連携を、やっぱりビジネスにつなげていきたいよね、ということでI-OTA(アイオータ)が発足しました。
一緒にやってきた人たちとは、本当に苦しいことを共にしてきた。連携の素晴らしさを知った僕らが、ビジネスに連携を持ち込めれば最高だね、という想いでした。」
I-OTA(アイオータ)合同会社は、このプロジェクトで培われた「苦楽を共にする連携の素晴らしさ」を、一時のイベントで終わらせるのではなく、持続可能な「ビジネス」へと昇華させるために2018年に誕生しました。
I-OTAの真骨頂は、大田区に脈々と受け継がれる「1社ではできないことを、みんなでする」という精神を、現代の仕組みにアップデートした点にあります。画期的な取り組みとして挙げられるのは、顧客の「こんなものを作りたい」というぼんやりとした想いを、DX(デジタルトランスフォーメーション)の力で形にする仕組みです。
國廣代表
「1対1ならFAXで数百枚となる図面を送信してもいい。でも、装置を作るとなると、2、3社じゃなかなか回りきらない。膨大な図面をやり取りするために、なるべく円滑に間接業務を効率化していきましょうということで、仲間回しの仕組みをデジタル化しました。」
「図面がない」段階からの上流工程支援。それは、職人の高い技術力があるからこそ実現できる、究極のコンサルティングです。I-OTAはデジタルという武器を携えて、大田区から世界の最先端を支え続けています。

