連携で生み出し取り戻すは、現場の「誇り」
佐々木代表
「大手企業が効率化のために自分たちの機能を外に投げた結果、挑戦や試行錯誤のサイクルがどんどん長くなって、結局は大手の開発期間も遅れています。一気通貫でできない企業の弱体化に繋がっているんです。」
と佐々木代表は言います。
この危機を乗り越えるためには、これまでの「下請け」という構造から脱却し、中小企業が自ら上流工程を担う新しいモデルを示さなければなりません。
京都と大田区という、日本を代表する二つのコミュニティが手を組んだ事例が成功すれば、それは全国の他の企業間連携にとっての強力な「モデルケース」となります。
「京都と大田区ができるなら、自分たちもできるはずだ」――。
この連携が呼び水となり、全国各地で地域の垣根を越えた、フラットで力強いネットワークが次々と生まれてくること。それこそが、両者が描く「日本の製造業の復権」のシナリオです。
佐々木代表
「『試作』という領域には、もともと『学ぶ』ということがあったはずなんです。量産があるからタダでやれという風潮に慣らされてしまって、お互いを削り合うのではなく、自分たち中小企業が学び、挑戦する機会を取り戻さないといけない。」
國廣代表
「今まで通りのやり方では、幸せな世界は来ない。中小企業がしっかりとプライドを持てるような仕事を、この連携で見出していきたいんです。『こんな協力によって、こんな装置まで作っちゃったんだ』というものが世の中に生まれるような世界を作りたい。」
今回の連携は、中小企業に挑戦する機会を取り戻すための舞台でもあります。異なる地域の技術者同士が刺激し合い、時には失敗を共有し、そこから共に学ぶ。先行投資としての試作対応が、中小企業の収益を圧迫している現状の関係ではなく、技術と知恵に対して正当な対価が支払われ、プロとしての誇りを持って働ける環境を、この連携によって再構築していきます。

佐々木代表
「試作ネットができなかったものがI-OTAさんでできた、という成果。まずは一緒に展示会を出していくようなところから、今までできなかったことができるようにしたい。そういう『意思決定が良かったよね』と後で言えるような取り組みをやりたいですね」
國廣代表
「違う領域のものづくりができるポテンシャルが各社にある。そのポテンシャルをちゃんと表に出してあげて、お客様が価値を認めてしっかりとした対価を払ってくれる。そんな良いサイクルを作りたいんです」
単に部品を作るのではなく、お客様の「こんなものが欲しかった」を形にするためのプロセスそのものを、東西の知恵で最適化し、提案の規模と質を飛躍的に高めていく。 これこそ、連携が生み出す最初の、そして確実な成果となると思います。
佐々木代表
「どうせなくなるなら、新たな価値を生み出したい。日本のものづくりってこうやったらええんや、というのをこのつの団体が見せることができれば。そこからスタートアップや大企業との連携が生まれて、プラスの思考になる人が増えればいいと思います」
この連携を起点に、東西のネットワークを活用しながら、中小企業が主役となって未来のスタンダードを創り出す、熱き挑戦が本格的に始まります。

■ 団体概要
【I-OTA合同会社】(参画企業:115社)
- ・所在地: 東京都大田区
- ・代表: 代表 國廣愛彦
- ・事業内容: 全国の中小製造業との連携促進、デジタル受発注プラットフォームの運営、ものづくり支援事業
■ I-OTAの強み
- ・大田区を拠点とした全国の中小製造業ネットワーク
- ・現場力とデジタル技術を融合した支援体制
- ・広域連携を支える運営・発信基盤
【京都試作ネット】(参画企業:41社)
- ・所在地: 京都府京都市
- ・代表: 代表理事 佐々木智一
- ・事業内容: 試作・開発を軸とした中小製造業連携、技術支援、共同受注・研究開発
■ 京都試作ネットの強み
- ・設立25年、相談件数10,000件超の実績
- ・顧客との対話を通じた課題解決型の試作支援
- ・マネジメント思想に基づく組織運営
